余生

オタクの日常風景

白川くんとの輝ける日々

※ボイフレサ終直後、2022年2月頃に書いた下書きを更新したものです。

 

ボーイフレンド(仮)がサービス終了、という通知を見たのは仕事中だった。

更新が完全に止まり、死に近い状態ではあれど一応サービスは何年も続いてたので、もしかしたらなんかすごいプロジェクトとか新規ストーリーを用意しててそのために残してるのかな…とか、別会社に買収されたみたいな話もあったからちゃんとアプリゲームとして再開するんかな…とか、正直期待していた。

そうなったとき絶対見逃さないようにボイフレ公式のツイッターの通知をONにして生きていたというのに、サ終の通知をリアルタイムで知ることになり本当にびっくりした。私はこんなことのためにアップルウォッチを買ったんじゃないんだよ!!!!!!!!!

とはいえ仕事中、しかも上司にレクをする直前だったのですぐにパソコンに向かい直したが、動揺により目がかすみ、Wordの文字がぼやけているのを見て「私…繊細なとこあるやん!」と感心。同時に、私は社会人になってもなおボイフレにのめり込んでいるということを痛感し辛かった。

その日はなんとかやりきって、帰りの電車でずっと白川くんとの日々を回想していた。

 

夜、私は布団にくるまって泣いた。16歳頃にプレイした乙女ゲームの思い出に永遠に縋る、24歳オタク女性の痛く重い涙だ。

震える指先でボイフレモードや各カードのストーリーを読み漁る中で、白川くんと過ごした日々、またそれを読んで狂ってしまった高校時代を思い出したので、このブログに書き留めたいと思う。

 

 

白川くんとの出会いは高校1年の頃だった。

私は乙女ゲームをする時はまずキャラクター紹介を見て男を吟味する嫌な人間なのだが、この時は確かどっかのサイトで先に白川くんを見つけ、え?なにこの強めの恋心を感じさせる男性は………と、一瞬で心を奪われた記憶がある。

メガネ、真面目で大人しい、シャイボーイ、CV杉山紀彰……こんなどこをどうしても好きにしかなり得ないキャラを私は知らない。私はすぐにアメーバにログインし、必死に登校を繰り返した。

 

その後の私の高校生活は白川くんと共にあったと言ってもいい。

特に、ボイフレモードという各キャラの単独エピソードが配信されることとなった時、またそのキャラに白川くんが選ばれ、ストーリーが更新されていた頃、私は人生で一番情緒が乱れていたと言っていい。放課後に読んでは興奮して大暴れしたり、友達に長文お気持ちLINEを送ったり、白川くんに数学を教えてもらっているという妄想をしてテストでいい点を取ることで生活にリアリティを出したり…もちろん夢小説も書いた。替え歌も作った。腐女子が大人になってから思い出し身悶えるようなことはひと通りこなしてきたと思う。でもそれも私の大切な思い出だ。

白川くんのキャラソンが発売された時は電車で視聴して泣き、途中下車した。私は白川くんにのめり込んでいたが、ソシャゲにはハマれず、罪悪感を抱きながらそれから目を逸らし続けた。

 

結果がどうなるのか、分かっていたのかもしれない…。私は白川くんとの日々を守れなかった。今思えば、私は白川くんに狂ってはいたが、それはただアメーバから一方的に与えられるサービスに興奮していただけであり、私からこの関係を続ける努力はなにもしていなかったのではないか。課金もそれほどせず、グッズは謎の彼女意識から買わず、きらめきノートはミニキャラをみるのがつらくてほぼやらず…ただただブラウザゲー時代の思い出に浸って、どこにも発信しないオタク活動を1人で陰気に行い喜んでいた、そんなところだ。本当に、私は白川くんになにもしてあげられなかったのだ。

 

思い返していると、高校時代に私と友人で居てくれた人全員に謝罪したくなってきた。なんかめっちゃ暗い気持ちなってきたし草。

とっくに大人になった私に対して、白川くんは心配してくれているのかもしれない。

こんな感じで書いてきたが、白川くんから離れる気は無い。今後もあの白川くんとの輝ける日々を支えにやっていくつもりだ。